鳥坂峠

整備された県道峠

読み方とりさかとうげ
標高1000m
位置山梨県笛吹市
道路山梨県道36号線
水系富士川

実走日2010年4月30日(金)
地図などGoogle Maps地図院地図

鳥坂峠は、甲府盆地と芦川筋を分ける尾根を越える数ある峠のひとつである。主要地方道でもありその中ではメジャーな方だ。よく整備されていて、(おそらく四輪車にとっては)走りやすい。芦川筋の旧芦川村(東八代郡)が笛吹市との合併を選択できたのも、この道があったからだろう。

しかしまあ、自転車で走っていて楽しいかというと、個人的にはあまりそうは思わない。

県道の対岸の道

おれは黒坂峠で芦川筋に入り込み、その後甲府盆地に戻るルートとしてこの鳥坂峠を使った。そういうわけで、書き出しの時点で標高は770mもある。

黒坂峠を下りてきて県道36号線にぶつかり、左折して芦川をさかのぼっていく。前に右左口峠を越えてきたときにも思ったが、芦側沿いの山村の風景はとても美しい。

新井原からは県道を走るのをやめて、対岸(芦川の右岸)を行く。石垣で区画された耕地の脇を、コンクリート舗装の1車線で進む。面白い。


コンクリートで固められた上り

やがてその細い道は上芦川で県道36号線に折り返すように合流する。特に期待はしていなかったが、あまり面白い道ではない。立派な2車線の道が延び、法面はコンクリートで固められている。それを見ていて、松本から会田(旧東筑摩郡四賀村)に行くときの国道143号線を思い出す。

思いのほか早く、新鳥坂トンネルに到着。ポータルには花の絵がレリーフになっている。1995年5月の完成で延長は479mと書かれている。

左にそれる旧道には黄色いゲートが下りている。脇をすり抜けて旧道を行くことはできそうだが、放棄されたトンネルを走る気はあまりしない。それで、このまま新道を行くことにする。


新鳥坂トンネルの甲府盆地側の眺め

トンネルは長くはないし、まっすぐだし、特段狭くもないし、交通量も取り立てて多くもないので、通過はたやすい。トンネルを抜けると正面のやや狭い谷間に盆地の風景が広がる。


激しいカーブの連続

それを過ぎると道は明るい林の中になる。行く手にとんでもないうねうね道が現れる。この写真だけで道は5段写っている。これは確かに一見の価値があるだろう。

しかし路面には縦に溝が彫ってあり、とても走りにくいので慎重に進む。センターラインにはポールが建っていたりもする。こっちから上らなくてよかった、と思う。

盆地に飛び出すようなヘアピンをクリアすると、カーブも溝もなくなり、一気にスピードが出る。飛ばしながら、御坂峠もこんなんだったら走りたくないよなあ、とか、レーサーを見かけるが黒坂峠の方が100倍くらいは楽しいのになあ、とか、ネガティブな連想をする。

やがて道は八代で県道34号線にぶつかる。ここはまだ扇状地の上であり、下りは終わってはいないが、峠道としてはここが終点ということでいいだろう。標高は320mあまり。

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2011年4月7日初版