三国峠
富士山と山中湖を眺める地味な観光峠
読み方 | みくにとうげ | |
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標高 | 1160m | |
位置 | 山梨県南都留郡山中湖村・神奈川県足柄上郡山北町・静岡県駿東郡小山町 | |
道路 | 山梨・神奈川県道730号線・静岡県道147号線 | |
水系 | 相模川・酒匂川 | |
実走日 | 2006年3月21日(火) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 | |
同名峠 | 三国峠(長野県) |
三国峠は、富士山東麓の山中湖から、太平洋に注ぐ酒匂川の大支流である鮎沢川の筋に下りる県道の峠である。隣にある篭坂峠がかなりメジャーなので、比較すればこの峠の方が地味である。
この峠の特徴は、何といっても北側の富士山と山中湖の眺めだ。次いで、南側のちょっとした眺めとものすごい急坂も挙げられる。個人的に付け加えていえば、北側で見られた枯れた金色の草原の風景もとても印象的だった。しかし夏に行けばまた別の印象があるのだろう。
山中湖の湖面標高が981mもあって、国道413号線から峠道である山梨県道730号線が分かれる地点の標高が990mもあるので、山梨側から上るのは簡単である。
最初、道はリゾート地っぽい林の中をダラダラと上る。じきに林を抜け、ヘアピンにさしかかる。眼下に山中湖のパノラマが広がる。そして富士山。ヘアピンカーブの外側に小さな展望台のようなものがあり、けっこう混んでいる。標高は1080mあまり。
言うまでもないが、ここで富士山を眺めたいならば午前中に行くべきだ。
展望台を出発してからの眺めもまたいい。青空と枯れススキ野原の取り合わせがいい。ここまで来ると人気は少なく、リゾート地とは言いつつ静かである。ちなみにここには2005年の秋にも来たのだが、そのときは暗雲垂れ込める午後という感じでかなり荒涼とした雰囲気だった。
やがて山梨・神奈川県境に到達。ここが鞍部だが、特に見るべき何ものもないようである。
ところでここでおれはカメラのフィルムを交換するときに間違えて力まかせにクランクを回してフィルムを引きちぎってしまい、あえなくカメラを使用不能にしてしまった。なのでここからは旧型携帯電話のカメラの出番となった。sigh...
下り始めは左側に深く広い静かな谷を見下ろす尾根下道である。もう草原はない。勾配は急で、10%の標識がある。
標高1050mの無名の鞍部を越えると(といっても上りはないのだが)静岡県に入り、今度は右手に広い谷を望む。
静岡県域に入ると勾配はますます急になってくる。11%、13%、15%、さらには18%という勾配標識まであった。これは、こちら側から上るのは相当きついに違いない。路面も模様つきのコンクリート舗装の区間がある。
地図をよく読めばわかるが、下りはしばらくの間尾根近くの道であり、眺めはいい。しかし南側斜面であり逆光となる上に、土地勘がないので何が見えているのかよくはわからない。
やがて閑散とした集落で突き当たりにぶつかり、峠道は終わる。この地点の標高は460m程度だ。なお近くには明神峠入口というバス停があった。
この周辺は非常に起伏が大きく、地図上では近くに見えても実際に行くのには苦労をしたりするので注意。例えば駿河小山駅の標高は254.3mしかなく、かなり差がある。
2007年1月5日初版