傘松峠
八甲田山の尾根を越えるハードな観光峠
読み方 | かさまつとうげ | |
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標高 | 1025m | |
位置 | 青森県青森市・十和田市 | |
道路 | 国道103号線 | |
水系 | 堤川・奥入瀬川 | |
実走日 | 1995年7月27日(木) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 |
傘松峠は、青森市から南下し、八甲田山のすぐ南の鞍部を越えていく峠である。八甲田十和田ゴールドラインという愛称があり、沿線に酸ヶ湯・谷地・蔦等の温泉地があって、しかも奥入瀬渓谷を経由して十和田湖につながっているという完全な観光ルートだ。しかしながら、峠の青森側は高原風景が、奥入瀬側は深い森の中の雰囲気がそれぞれ素晴らしい。
真夏で非常に暑かったせいもあるだろうが、今まで越えた中では、麦草峠と並んで最もきつかった部類に入る。青森市から3時間55分も上り続け、3リットルあった飲料は底をつき、しかも下りでは転んで大流血……という、まさに難渋の峠道だった。
青森の市街から国道103号線に入って上りはじめるわけだが、いきなりえぐい坂が挨拶代わりに登場する。標識によると9%なのだが、整備された道がまっすぐにドーッと上っているので疲労感が大きい。
きつい上りが間断なく続く。途中の雲谷を過ぎると風景は高原風になってくる。苦しみつつ上ると右側に岩木山展望所がある。どれが岩木山なのかはよくわからないが、津軽平野の眺めが確かによい。
ちなみに、ここには除雪隊の石碑があり、近づくと(?)除雪隊の歌が流れる仕組みになっていた。歌を作ってもらえる除雪隊は全国でもここだけではないかと思う。
展望所を出ると初めて下って上る。目の前に八甲田山がどーんと開けてくる。なかなかの秀峰だと言えるだろう。
写真は萱野茶屋の少し手前で撮った。標高は500mを少し越えたところ。この付近は尾根上である上にあたりが草地なので眺めがよい。
今度は10%のストレートの上りが連続する。樹林の中で、八甲田山は見えない。
そのあとダウンとアップがあり、国道394号線が合流して酸ヶ湯温泉へ。左側に大き目の建物があり、車がたくさん止まっている。人出も多い。標高は約900m。
ここまで来れば頂上は近い。左手に八甲田山を眺めながらの上りはなかなか爽快だ。酸ヶ湯を過ぎてからは交通量が少なくなったような感もある。勾配が緩くなると頂上に到着。
下りは豪快。谷地温泉付近からは樹林帯の中のなかなか楽しい下りである。いちおう2車線はあるが、青森側ほどは整備されていない印象を受ける。焼山で国道102号線十和田おいらせラインにスイッチすると、子ノ口で十和田湖に出るまで、同様の森林浴的な道が続く。
写真は、国道103号線の下りだったか、国道102号線の上りだったか忘れてしまったが、とにかくそのどちらも国道らしくない森林浴気分の道路だ。
2002年1月7日初版 / 2010年4月7日更新