東山峠
阿讃山脈を越える渋い峠
読み方 | ひがしやまとうげ | |
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標高 | 640m | |
位置 | 香川県仲多度郡まんのう町・徳島県三好郡東みよし町 | |
道路 | 香川・徳島県道4号線 | |
水系 | 財田川・吉野川 | |
実走日 | 2006年8月29日(火) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 |
香川県と徳島県はすべて阿讃山脈(讃岐山脈)で隔てられているから、両県間を通行するルートは海沿いのものを除けばすべて峠越えになる。この東山峠はその数ある峠のうちのひとつである。
番号からは幹線のように見えるが、実際には完全なローカル県道になっている。隣に国道32号線の猪ノ鼻峠があるからだろう。
香川側の峠道の始まりは、土讃線の塩入駅(標高は148.3m)の近くの福良見(ふくらみ)の交差点だろう。満濃池からの道もここで合流する。また峠の手前では最後の雑貨屋が駅の近くにある。
はじめは2車線の緩い勾配が続き、かなり楽である。集落も続くが交通量は少ない。やがて野口ダムを過ぎると、道は広狭混在になり、峠道らしくなってくる。しばらく行くと、数値の入っていない勾配標識があり、長い上り坂7.2kmと補助標識がついている。そんなにあるのか。
眺望らしきものはない。ところどころヒノキ林や竹やぶで真っ暗な箇所がある。そうでなくても午後の斜光線で道はそれほど明るくはない。
高度差のあるヘアピンをクリアし、くねくねと上る。ちらちらと見える山の風景はなかなか美しい。ツクツクボウシが大合唱をしているが、鞍部が近づくとそれは少し弱まる。路肩にはノリウツギの清楚な白い花が見える。
道がくねくねいっているせいもあり、風景を見てもどこに鞍部があるのかよくわからず、そのせいかかなり長く感じるのだが、やがて石垣の切り通しの鞍部に到着。
下り始めると眺めがいい。これから下る道が下方に見える。飛び出すような感じのカーブをクリアし、しばらく下ると今度は林の中になる。完全1車線だ。
下る途中には何箇所か分岐があるが、標識が出ているから迷う心配はしなくてよいだろう。ちなみにこちら側の集落の名前は男山である。漢らしいっ! というか日本酒の名前のようだ。
かなり下ると斜面にへばりついた集落の眺めが出てくる(なかなか印象的な眺めだが、残念ながらこのときは写真を撮り逃した)。細部をよく見れば、風景は香川県側と徳島県側でかなり非対称なようである。
下りきって吉野川の対岸の佃駅の標高は93.8mである。
2006年10月13日初版 / 2010年4月7日更新