沼越峠
緑にあふれる普通の田舎道峠
読み方 | ぬまごえとうげ | |
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標高 | 360m | |
位置 | 新潟県五泉市・東蒲原郡阿賀町 | |
道路 | 新潟県道17号線 | |
水系 | 阿賀野川 | |
実走日 | 2009年9月19日(土) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 |
沼越峠は、阿賀野川の大支流である早出(はいであるいははやで)川と小支流である五十母(いそも)川の谷の間にある峠である。ローカルな峠には違いないが、村松(五泉市)と阿賀町を直接結ぶ路線にある峠ということで、それなりに利用価値はある。峠道も主要地方道という位置付けである。
特に眺望があるわけでもなく、峠らしい手応えがそれほどあるわけでもないが、濃い緑にあふれる淋しい峠という意味では印象的な峠ではあった。
この峠を村松からまっすぐ目指すには県道17号線をずっと走ってくればよいが、おれは峠の麓の田川内の集落までは悪場峠を経由してやってきた。
田川内からは早出川の支流の高石川沿いの上りである。緑色凝灰岩の露頭が川縁に見える。高石の集落のあたりはかなり道が狭く、本当に1車線程度しかないが、それを過ぎるとおおむね1.5車線はある。
しばらく高石川の左岸を進み、道が折り返して上り始めると左手にやや雄大な谷の眺めが開けてくる。道沿いには悪場峠と同様にホオノキが多い。路面にはコケが生えている区間もある。
途中、峠道にしてはかなりストレートな道が続き、珍しいなとは思うが、道が一直線に見えたりするわけではない。
いつのまにかという感じで沼越峠に到着。阿賀町の標識があるだけだ。
名前が沼越峠であるし、地形図を見ると近くに窪地もあるので湿地帯のようなものがあるかなと思ったが、そのようなものは見当たらなかった。
下りは林の中である。やがて沢沿いの道になり、五十母川を渡り、分岐点に到達する。標高は80mあまり。直進すれば峠をもう一発越えて阿賀町の白崎に着く。左折すれば五十母川沿いに下って阿賀町の五十島(いがしま)に出る。
……さて、五十母川の上流部には、かつて持倉銅山という銅山があった。子どもの頃にその跡地に自動車で連れて行ってもらったが、煉瓦造りの鉱山施設の廃墟が非常に美しかったのを覚えている。それで、どうにかしてそこへ行ってみようとしてみた。
結果をいうと、もはや途中から車道がなく、そこで自転車を置いて歩いていってみたが、途中からめちゃくちゃ藪が深くなっており、到達は不可能だった。胴長をはいて川の中を歩くとか、積雪期にスキーをはいていくとかしか手段が思いつかない。
結局おれは服についた大量の植物の実を取り、五十島へ下った。五十島駅まで下ると標高は38.8mである。
2010年1月14日初版