四十八曲峠
地味な中に良さのある静かな峠
読み方 | しじゅうはちまがりとうげ | |
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標高 | 980m | |
位置 | 長野県千曲市・東筑摩郡筑北村 | |
道路 | 長野県道55号線 | |
水系 | 信濃川 | |
実走日 | 2001年4月15日(日) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 | |
関連書籍 | 信州百峠・峠で訪ねる信州 |
四十八曲峠は、長野盆地の南端と筑北を結ぶ静かな峠道である。長野盆地側の急峻な地形と展望が楽しい。この発音しにくい名前にもそこはかとない魅力がある。
松本盆地から長野盆地へ抜ける道には、千曲川沿いに下る国道19号線はまあ措くとして、他に猿ヶ馬場峠がある。眺望だと猿ヶ馬場峠がやや上だが、道の雰囲気はこちらが優れていると思う。
なお、2005年3月29日に、この峠を貫く長大な坂上トンネルが開通した。それ以降の状況は知らないのだが、国土地理院の地図閲覧サービスの教えるところによれば、2010年2月現在、既に坂上トンネルよりも上の旧道は廃道である。……涙が止まらないということはないけれどもショックではあるな。
千曲市の上山田(当時は更級郡上山田町)で県道77号線から分かれて登坂を開始。ここの標高は約400m。正面の山の方に道が見え、どれがどの道かわからないがとにかくあのくらいの高さまでは上るんだろうなと思う。集落の中を上っていくのだが、これがめちゃくちゃきつい。
集落を抜け、ヘアピンが始まると坂は緩くなった。桜が咲き、展望もよく、交通量も少なく、楽しい気分で上る。カーブごとに番号が振られており、全部で48ってことかな? と期待を抱かせる。……のだが、結局頂上まで行くと52かそこらまであった。
第28号カーブで写真を撮っていると、車が止まり人が降りてきた。話をすると、なんとこの峠の麓で自転車のフレームを焼いているのだという。よかったらいつか来てくださいと、しっかり営業されてしまった。
頂上が近づくとそれまで2車線あった道が1.5車線ほどと狭くなる。麓の上山田の市街や千曲川だけでなく、長野市街方面まで眺めることができ、気分はまさに空中散歩。
鞍部はトンネルになっている。トンネルをくぐって筑北に入ると、残雪の北アルプスが姿を現す。千曲市側で見える山々にはほとんど残雪はなかったので、やはり北アルプスの気合の入り方は違うなと思ってしまった。
筑北盆地に下りるまで、正面に北アルプスが見える以外特に眺めはない。道は2車線あり広い。途中にカーブした13%の下り勾配のシェルターがあるので注意。坂井村市街を過ぎて麻績で国道403号線に出るが、ここの標高は630mほど。
2002年1月7日初版 / 2010年4月7日更新