麦草峠
国道第2の標高を誇る、ひたすら長い峠
読み方 | むぎくさとうげ | |
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標高 | 2127m | |
位置 | 長野県茅野市・南佐久郡佐久穂町 | |
道路 | 国道299号線 | |
水系 | 天竜川・信濃川 | |
実走日 | 2002年7月27日(土) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 | |
関連書籍 | 信州百峠・峠で訪ねる信州 |
麦草峠は、茅野から佐久へと、八ヶ岳連峰を横断して抜ける峠道である。国道の峠としては、国道292号線の渋峠に次いで第2の標高を持つ。さらに地図上の道筋はえんえんとうねうねしているし、リゾート地っぽさもあって、どんな峠なのかと思うが、行ってみると意外と普通の峠道である。
この峠道の特徴は長いことで、上りの最後はいい加減に飽きがくる。この峠を素晴らしいと思える人は、きっと体育会系だと思う。
茅野市街の標高は800m前後なので、だいたい1300m程度のアップになる。
茅野市街から北に向かう国道152号線は、緩い斜面に田んぼが広がる中のだらだらした上りである。左手の霧ヶ峰方面から右手の八ヶ岳まで、起伏に満ちた山々が見え、それなりの開放感がある。要所要所にメルヘン街道と書いた標識が建っていて、900m950mなどと標高も書いてあるのは助かる。
やがて田んぼは尽き、道は森の中の登坂になる。勾配標識は7%ないし9%。それぞれはそんなにきつくないはずだが、メリハリのない勾配の展開のせいか、やたら暑いからか、それともその両方が原因か、相当きつく感じる。それでもまだ木陰で休めるから良い。交通量もそんなにはない。
あたりは、森は森だが別荘地的な雰囲気が確かに漂っている。○○山荘というような看板がやたら多いのだ。ただ、もっとベタなものを想像していたので(例えば、走っているとテニスボールが頭をかすめていくような)、ちょっとほっとする。
標高1700mあたりを最後に別荘地は終わる。そこからは森という雰囲気は薄れ、明るい高原状になる。ちょっと武石峠とか傘松峠とか白沢峠に似た感じか。ところどころに展望がいい箇所も出てくる。ただし同時に日陰はほとんどなくなり、とても暑くなってくる。
標高1950m付近に日向木場展望台という展望台がある。道路から少し上ると西側の展望が開ける。左側が八ヶ岳で、正面が南アルプスで、右側が中央アルプス。展望図によると御獄まで見えるそうだが、今日は薄曇りのせいで見えない。
さらに炎天下を上ると、茅野市と佐久穂町(当時は八千穂村)の境界、つまり諏訪と佐久の境界に到着する。ここが分水界だが、道路の最高所はしばらく佐久側に入ったところで、林の中にでかい標識がぽつんとある。
佐久側は茅野側よりも多少幅が狭いような気がするが、おおむね似たような感じの道だ。ちょっとだけ上りが混じる点が、ひたすら片勾配だった茅野側との違いである。下り勾配の標識は、確か8%くらいのものだった。
明るい林の中をしばらく下ると、松原湖の方へ下りる道と分岐する。その付近からは右側におそらく佐久市方面の眺めが広がる。
いったん勾配が緩くなったあと、再び急坂をがんがんと下り、八千穂の集落で国道141号線にぶつかる。こちらも標高は800mを少し切るくらいだ。
2002年8月14日初版 / 2010年4月7日更新