極楽峠
飯田盆地南端の意外な好展望峠
読み方 | ごくらくとうげ | |
---|---|---|
標高 | 1230m | |
位置 | 長野県下伊那郡阿智村・下條村 | |
道路 | 林道極楽峠線 | |
水系 | 天竜川 | |
実走日 | 2002年4月28日(日) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 | |
関連書籍 | 信州百峠 |
極楽峠は飯田盆地の南側の縁にある峠である。標高が高いだけに眺めはなかなかよく、天気がよければ八ヶ岳まで見えるとのことだ。頂上よりも、少し盆地側(北側)に下ったところにある展望台からの方が眺めがよい。
峠道自体は、勾配のきつい全舗装の林道となっている。また、頂上の南側は生活感のある山間路、北側は断崖絶壁のワインディングと、頂上を境に道の雰囲気ががらりと変わるのは面白い。
おれは南側から上った。この峠、そもそもこの南側の入口にたどり着くまでが大変だ。おれは阿南町和合の方から和知野川沿いに上ってきたのだが、だらだらと長い道程にいささかあせった。
極楽峠の入口には、林道極楽峠線の標識があるので、注意していればわかる。林道というよりは集落道の入口みたいだが。なおここの標高は880m程度もある。
派手なカーブがあったりするわけではなく、きつめの坂でぐいぐい上っていく。いったん林の中になるが、その後集落や農地が現れる。
おれが途中で休んでいると、近くで農作業をしていたおばさんが、ここ! 冷たくておいしい清水があるからどうぞっ!と路肩を指さして教えてくれた。見ると、側溝の上に竹の管が突き出しており、水が流れ出していた。ありがたや。
集落を過ぎると、再び林の中の上りになる。きつい上りが間断なく続く。
ヘアピンを折り返して上ると、右カーブで鞍部に到着する。石の標柱があり、極楽峠と刻まれている。お決まりの山岳展望案内図もあるが、ここからの眺めは写真のようにおれが普段持ち歩いている35mmカメラの標準レンズ(50mm)でちょうどいいくらいで、特に雄大というわけではない。
なお、足元に目を転じると断崖をカードレールがぐにゃぐにゃと折り返して下っているのが見える(この写真にもガードレールがちょっと写っている)。
豪快なヘアピンカーブをがんがん下っていくと、左カーブの直前に右に分かれる道があり、これを上ると展望台(正式名称は極楽峠パノラマパーク)に到着する。
ここからの眺めは頂上付近よりもずっと広く、180°くらいありそうだ。中央アルプス、眼下の阿智村と中央道、彼方の飯田市街、そして右手には霞んでいるが南アルプス。さっきのおばさんの話だと、天気がよければ八ヶ岳も見えるそうなのだが、この日はだめだった。
この展望台には東屋やトイレもあり、キャンプ適地のようにも見えたが、それなりの観光地のようでもあったから、キャンプはしない方がいいのかもしれない。
この展望台の下もまだまだ下りは続く。断崖走行が終わると森の中になる。2箇所ほど道が上りに転じる箇所があり、どっと疲れる。
そのまま走るとT字路に突き当たるのだが、標識が小地名で書かれていて意味不明。おれは大縮尺の地図を持っていなかったので迷ってしまった。大縮尺の地図があった方が(特にこちら側から上る場合には)あった方がいいと思う。
2002年5月7日初版 / 2006年1月3日更新