曽根坂峠

集落の中の小さな峠

読み方そねざかとうげ
標高290m
位置埼玉県秩父市・秩父郡皆野町
道路林道雨乞曽根坂線(皆野町側)
水系荒川

実走日2012年11月4日(日)
地図などGoogle Maps地図院地図

秩父盆地から三沢川上流域に抜ける県道82号線はなかなか使いでのある道路だと思うが、それと並行して隣にあるのがこの曽根坂峠の峠道である。

標高がとても低いので、峠としての手応えはほとんどない。しかし、周辺の落ち着いた山里の中にちょっとした歴史を感じながら走る、というノリであれば、なかなかいい峠だと思う。

曽根坂峠への道の入口

この峠は三沢側から行くなら道がわかりやすいのだが、秩父盆地側から行くとなるとそうでもない。おれは以下の方法で峠道の入口に到達した。もちろん他にもいろいろな方法があると思う。

  1. 国道140号線の大野原の交差点から、県道82号線に入って東に進む。
  2. 次の高篠小前の交差点で左折して、定峰峠を目指す県道11号線に入る。
  3. 次の八坂神社の交差点で左折して、県道11号線を離れる。
  4. しばらく行って、美根津園の看板とコイケマートのある交差点を右に曲がる。

なお美根津園って何だろうと思ったら、宿泊施設のようであった。


秩父側の上り

道は1車線。美津根園を過ぎると塀が少し続き、その後は林の中の小さな谷川沿いの上りになる。トチノキやクリの木があり、地面にはクリのイガが散らばっている。谷川には水はあるが淀んでいてほとんど流れていない。

その谷川を半分ほどふさぐような位置に別荘のような建物が建っている。土石流とか大丈夫なのか、と思うが、峠がすぐそこだからあまりそういう心配はないのだろうか。


鞍部

そのやや陰気な道を上がっていくと目の前が開け、工務店と瓦店があり、集落が始まる。ここが鞍部である。峠の標柱の類はない。

また道路は交差点になっており、直進すると山腹をアップダウンして北へ進み、左折すると一気に下って県道82号線へ下りる。ちなみにどちらも林道雨乞曽根坂線である。山腹を行く道は眺めがいいのだが、今回は峠道のトレースということで県道82号線に下りることにする。


三沢川沿いの眺め

道は一気に下る。集落道らしく、街灯がある。左に眺めが開ける個所があり、集落やそれを貫く県道82号線の路面、そしてその向こうの山腹にへばりついた峯の集落や尾根あたりの秩父高原牧場が見える。

おれはこの直後に粥新田峠に転戦したのだが、そのときこの峯の集落を通過し、そこからは逆にこの写真の左に写っているごみ集積所のごみ箱が視認できた。


県道82号線との合流点

県道82号線にはすぐに着いてしまう。標高は270mあまり(実はあまり下っていない)。合流点には、林道雨乞曽根坂線の標識、曽根坂峠のバス停、←小野田峠の道標などがある。最後のによれば、おそらく県道の峠の名前は小野田峠なのだろう。

北へ向かって下り始める。少し行くと曽根坂一里塚の阿弥陀塔がある。こんなふうに、全体的にちょっとした歴史が感じられる峠である。

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2013年4月4日初版