入山峠
里山風ながら意外と山深い峠
読み方 | いりやまとうげ | |
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標高 | 590m | |
位置 | 東京都八王子市・あきる野市 | |
道路 | 林道盆堀線 | |
水系 | 多摩川 | |
実走日 | 2005年3月19日(土) | |
地図など | Google Maps・地図院地図 |
入山峠は、高尾と五日市の間にある林道峠である。東京都在住の峠野郎であればたいていは知っているだろうし、おそらくは東京都を代表する峠と呼んでも異論は出ないだろう。
小ぢんまりとしてはいるが、なかなか急峻でかつ山深く、この峠の足元までひたひたと迫っている宅地化の波のことはしばし脳裏から消える。眺望もなかなかだ。ただし、ダートが残っているので、ロードでの通過は避けるのが無難かも(八王子側のピストンなら可)。
東京辺縁部のごみごみとした市街地も、陣馬街道を西進して川原宿を過ぎるとぶっつりと切れる。八王子市というより、合併前の恩方村(南多摩郡)の呼称の方がしっくりとくる。
陣馬街道を和田峠に向かってしばらく進み、醍醐川沿いの道にスイッチしてさらに少し行くと、右側に林道盆堀線の入口がある。しかし土砂崩れのため通行止。いいことではないし、歓迎されていないらしいこともわかるけれども、チェーンゲートを突破。チェーンはたるんでいるので突破はたやすい。ちなみにすぐ脇には民家がある。標高は280mあまり。
いきなりきつい勾配で森の中を上り始める。スギの花粉が風に飛ばされているのが目ではっきりとわかる。
スギとヒノキの森の中を、折り返しつつ上る。頭上にこれから走る折り返したあとの道路が見える箇所がある。最初谷は右側に開けるが、そのあと左に移る。やがて谷の向こうに先の道が2段重ねで見えてくる。なかなかのスケール感だ。
通行止にする必要があるような土砂崩れは見当たらない。でも通行止だから当たり前だが人気はない。静謐そのものだが、頭の悪そうな落書きが随所にある。この辺はまったく東京の峠である。
やがて入山トンネルに到達。ここも落書きがびっしりだ。標高は510m。
入山トンネルを抜けることで、多摩川の大支流である北浅川の川筋からその支流の小津川の川筋に移る。右側に小津川の谷が広がり、その向こうに関東平野の眺めが開けてくる。ただ平らで、ところどころに高層ビル街があるが、どこがどこなのかはさっぱりわからない。
雪の残る尾根下の道をゆっくり上り、いったんがくっと下ってそこからまたきつく上って左カーブの浅い切通しの頂上へ。通行止区間はここまでのようだ。ちなみにここからは多摩川の大支流である秋川のさらに支流である盆堀川の川筋になる。
さて、下り始める。北側斜面だけあって、途中には凍結しているところもある。
実はこの峠には2001年の秋にも来たことがある。そのときは頂上直下の下りはかなり急勾配の鬼ダートだったが、このときは既に舗装済みでそんなことはなかった。
山腹を一気に駆け下ると、盆堀川沿いの暗い林の中の道になる。こちら側のアプローチは恩方側よりもずっと長い。かなり下ってからダートが少しあり、盆堀の集落に出て、林道盆堀線は終了。秋川に架かる橋を渡るあたりでは、標高は200mを切る。
2005年4月21日初版 / 2010年4月7日更新