鹿路庭峠

静かなリゾート地の峠

読み方ろくろばとうげ
標高510m
位置静岡県伊豆市・伊東市
道路静岡県道112号線(西側)・県道111号線(東側)
水系狩野川 ※狩野川は峠の西側の水系です。

実走日2014年5月11日(日)
地図などGoogle Maps地図院地図

鹿路庭峠は伊豆半島の背骨を越える数ある峠のひとつで、その中では比較的交通量が少なく静かな部類ではないだろうか。

この峠道には、どことなくひんやりとしたリゾート地っぽさを感じるところがあると思う(特に悪い意味はこめていない)。

対岸の道で見る冷川

おれは西側からこの峠を越えることにした。国士峠から下りてきた八幡(はつま)がスタート地点だ。ここから県道12号線で冷川(ひえかわ)の集落に向かう。やや交通量は多い。道は冷川(という川)沿いだ。

持越では冷川の対岸を行く道があるようなのでそちらにスイッチする。きれいな水を見つつ進み、少し開けると冷川の集落だ。あとで思い出したが、敦賀の葉原(山中峠参照)の風景に似ている。


県道12号線

冷川の集落からはまた県道12号線を行くわけだが、八幡のあたりと比べるとかなり交通量は減ったように思う。特にバスがほとんどいない。今度は徳永川の清流に沿っていく。マルバウツギのほか、フジをよく見かける。


狭苦しい感じの上り上の段のガードレールを見上げる

やがて冷川トンネルへの道を分ける。そして中伊豆グリーンクラブを過ぎると道はようやく未整備な感じになる。しかし交通量は極端には変わらない感じだ。比較的明るい林の中の道で、谷はやや狭苦しく、空は広い感じがしない。麓にはあれほどあったマルバウツギやフジの花はもう見ることができない。

鞍部が近づくと正面の林のかなり上(といっても落差は50mくらいだが)にガードレールが見えてくる。右に逃げてそれに上りつく。なかなか燃えるシチュエーションだ。


鞍部木の看板

その上りをクリアして、県道111号線に突き当たって鹿路庭峠に到着。道路脇は草地になっていて明るい感じがする。鹿路庭(ろくろば)峠と書かれた木の看板がある(おれはこの看板で読み方を知った)。また交差点には鹿路庭村という茶店もある。


明るい林の中の下り

さて下ることにする。突き当たりの県道を左に行く。これまでよりも多少交通量は多い。明るい林の中をのびやかに下る。右側の林の向こうにちらちらと海や島影が見えるのだが、眺望が開けることはない。リゾート地によくある道だ。悪意的に書けば、通るだけのやつに風景なんて見せてやるもんか、とでも言いたげな。


海と利島を眺める

それでも少し行くと1箇所だけ右手に風景が開けるところがある。田んぼのある谷間とその向こうの海、そしてそこに浮かぶ小さな円錐のような形の山。伊豆大島はもっと大きいし何だろうなあ、と思ったのだが、帰って調べると利島だった。

少し行くと正面にこれまた円錐形のでかい山が見えてきた。大室山だ。そういう山があることは知っていたが、予想外にでかい。

その大室山に突き当たったところ(標高は360mほど)で右折し、少し行ったところで右にそれて池(という集落)へ下りる。一気の下りで、11%の標識もある。その途中で正面が開け、海と利島、その右の平たくて長い島(こちらは新島)が見える。やがて国道135号線に出る。標高は70mあまり。

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2014年12月18日初版