知駒峠

淋しい雰囲気が漂う峠道

読み方しりこまとうげ
標高460m
位置北海道天塩郡幌延町・枝幸郡中頓別町(宗谷管内)
道路北海道道785号線
水系天塩川・頓別川

実走日1995年9月3日(日)
地図などGoogle Maps地図院地図

道北には特有の淋しさがある……と思う。荒涼というのとはちょっと違う、何か圧倒されるような淋しさ。この知駒峠の峠道からの眺めにはそれが凝縮されている。

道北の道路の中では、かなり標高が高くて眺めもいい部類だろうと思われる。道北でこれより標高の高い峠は林道の加須美峠くらいだろうし、峠という名前のない車道を含めてもピヤシリ山くらいだろう。

この峠は、ずっと知駒岳という、道路のすぐそばにある山の名前で紹介していた。しかし最近、鞍部の東側のシェルターの名前が知駒峠シェルターであることを地図で知ったので、この名前で掲載することにした。ちなみに道路は知駒岳と摺鉢山の間の鞍部を越えているので、地形的にはもともと立派な峠である。

北緯45度通過点問寒別方面の眺め

この日は上幌延駅を出て小さな峠を越えて上問寒に出た。途中、北緯45度通過点というのを2度見かけた。立派な看板なのだが、こんな所に建てて見る人はどのくらいいるのだろうか。

上問寒まで来ると、東方にアンテナの建った山が見え、それが知駒岳だとわかる。道道785号線に入って知駒岳の山裾に取りつくと、突然そこから上りが始まる。上っていくにつれて問寒別方面の眺めが出てくる。


問寒別側の道路

問寒別方面の眺めは、穏やかな起伏に牧場が広がるという道北にはとてもよくあるものだが、それをこういう高さから眺め下ろすポイントは(普通の道路では)そんなにない。雲の間から射す日光がゆっくりと音のない大地を撫でていく。

道路は、これも北海道にありがちな2車線完全舗装。交通量は皆無に近い。やがて展望は後方に去り、まだまだ上る。中頓別町の町域に入ってもまだ上る。


最高所付近からの眺め

最高所とおぼしき駐車場から、中頓別側の展望が開ける。標高がない割に立派な山容の敏音知岳(いや、松音知岳?)が見える。

ここから少し下ると左側に知駒岳山頂への舗装路があった。急坂なので自転車を停めて歩いた。10分ほどか。別に上ったからといって眺めがよくなるわけでもなかった。


遠くにオホーツク海を望む

あとは中頓別まで下る。上りの時とは雰囲気が違うが、こちらも眺めがよい。中頓別町の市街や海(オホーツク海)まで見えた。

なお、この峠道の麓は、どちら側も標高20mほどである。

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2002年1月7日初版 / 2011年8月11日更新